fc2ブログ

大須観音展

名古屋市博物館にて開催されている大須観音展へ行って来ました。

大須観音はカームのとても近所にありますが、このお寺さんのことを詳しくは知りませんでした。
大須観音とは俗名で、正しくは「北野山真福寺寶生院」というのだそうです。
もともとは尾張国長岡庄大須郷(いまの岐阜県羽島市大須)にあり、織田信長から寺領五百石を寄進され、一万余石の上がりがある豊かなお寺院でした。
しかし家康の命により、名古屋城開府にあわせ現在の地に移転して来て今年で400年になります。

大須観音には
古事記(こじき)三帖
漢書食貨志(かんしょしょしょっかし)一巻
琱玉集(ちょうぎょくしゅう)二巻
翰林学士詩集(かんりんがくしししゅう)一巻、と国宝が4点もあります。
重要文化財にいたっては37点、これらを含む一万点を超す古文書が残っています。

どうして尾張の一寺院がこれほどの文書類を持つことができたのかというと、開祖能信から始まる学びの場としての寺院であったことや、二代目信瑜は東大寺で多くの写本を行い持ち帰ったこと、三代任瑜は親王であったため、貴重な書物を写す機会があったためかと思われます。

今回の展覧会にはなんと日本で一番古い「古事記」の写本が出品されているのです。
本居宣長もこの写本を見たであろうと言われています。

話題の「古事記」以外にも、最近紙背文書から発見された栄西(ようさい)の自署書状や、国宝4点重要文化財15点の展示を含む古文書類、豆まきの大須観音の謂れのもとになった門外不出の鬼面などがありました。
※紙背文書とは、紙が貴重だった昔は紙の裏に別文書を認めることも多く、そこから大発見が見つかるケースも多い

「古事記」の写本は宝生院蔵と言いつつも以前は東京国立博物館で保管されていたのだそうです。
今年は「漢書食貨志」が名古屋に戻りましたが、貫主の岡部氏は国宝や重要文化財はあるべきところに戻るべきで、何れは一括指定を受けたいとお考えのようでした。
指定を受けた場合は、皆に展示する義務が発生するため、見せたいが見せると劣化などのマイナスも発生するなどのジレンマがあるともお聞きしました。
しかし、こんな近所にすばらしいお宝があることがとても誇らしく思います。

皆さまも是非展覧会に足をお運び下さい♪

カーム株式会社では美術品骨董品の無料鑑定・高価買取を行っております。
お気軽にお問い合わせ下さい。

コメントの投稿

非公開コメント

最新記事
フリーエリア
フリーエリア
リンク
カテゴリ
カーム株式会社
名古屋栄で美術品骨董品の鑑定・買取・オークション運営・質屋を営んでいます。

カーム株式会社

Author:カーム株式会社
カーム株式会社のブログへようこそ!
お店は名古屋栄にありますが、お声がかかれば全国どこへでもご相談で伺います。
取扱品目は、茶道具・中国美術・絵画・掛軸・金製品・銀製品・象牙・陶器・蒔絵・現代美術・浮世絵・ブランド品などです。
美術品の格安販売もしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR